ジャパンネット銀行、団信の選び方



 

(2020年5月31日時点の情報です。)

こんにちは、藤島住宅の大目(おおめ)です。

先日、ネット銀行のジャパンネット銀行について簡単にご紹介しましたが、

本日は、ジャパンネット銀行”団信”(団体信用生命保険)について概要をご紹介します。

 

住宅ローンの比較をするときに、1番には金利を比較して少しでも低いところを候補にされる方が多いかと思いますが、ネット銀行を中心に都市銀行も含めて競争が激しく、変動金利でも0.4%前後にいくつもの金融機関が設定しています。

 

そこで、最近は「団信」の保障内容に変化をつけて差別化されることが多くなりました。

その一つの例として、ジャパンネット銀行での団体信用生命保険についてのご紹介です。

団信保障内容の特徴(ジャパンネット銀行HPより参照)

団信保障プラン 上乗せ金利 概要
一般団信 なし 死亡・所定の高度障害状態・余命6ヶ月以内と判断された場合、住宅ローン残高が「0円」となるプランです。
がん50%保障団信 0.1 一般団信の保障に加えて、がんと診断確定されたら住宅ローン残高が「半分」となるプランです。
がん100%保障団信 0.2 一般団信の保障に加えて、がんと診断確定されたら住宅ローン残高が「0円」となるプランです。さらに、がん診断給付金による保障100万円、上皮内がん診断給付金/皮膚がん診断給付金による保障50万円が付きます。
11疾病保障団信 0.3 がん100%保障団信の保障に加えて、10種類の生活習慣病で180日継続入院された時、住宅ローン残高が0円となるプランです。
さらに、入院一時給付金による保障10万円、初回入院給付金/継続入院給付金による保障(毎月返済額を保障)が付きます。
ワイド団信 0.3 健康上の理由で一般団信にご加入いただけない方でも加入しやすいように引受基準を緩和したプランです。保障内容は一般団信と同一となります。

 

『一般団信』

基本というか最低限の保障内容です。保険料は、金融機関の負担となりますので、金利の上乗せも無く、別途費用は掛かりません。

住宅ローン融資実行日以降に、以下に該当した場合、ローン残高を保障します。

・死亡したとき
・所定の高度障害状態になったとき
・余命6か月以内と判断されたとき(リビング・ニーズ特約)

”リビング・ニーズ”は特約ですので、金融機関により引受保険会社が違うので特約が付かない可能性もあり確認が必要です。

ジャパンネット銀行の団信は、クレディ・アグリコル生命保険株式会社が引受保険会社です。

 

通常の住宅ローンは団信加入が条件となります。逆に言うと、健康上の問題で団信へ加入できない場合は、住宅ローン借り入れの可能性が狭まります。

フラット35は団信加入が任意ですので、万一のことがあった場合にローン支払いが継続されるリスクを承知でフラット35を選択したり、

また、金融機関によっては、ご自身で他に入っている生命保険の死亡保障金額がローン借入金額以上の場合に、団信加入の条件が外される場合があります。ただし、あくまでも個別審査なので確定ではありません。

ですので、資金計画のご説明時に必ずご確認しますし、気になりことがあった場合は、必ずお伝えください。資金計画の方向性が大きく変わります。

 

”高度障害”とは・・・

①両眼の視力を全く永久に失ったもの
②言語またはそしゃくの機能を全く永久に失ったもの
③中枢神経系または精神に著しい障害を残し、終身常に介護を要するもの
④胸腹部臓器に著しい障害を残し、終身常に介護を要するもの
⑤両上肢とも、手関節以上で失ったかまたはその用を全く永久に失ったもの
⑥両下肢とも、足関節以上で失ったかまたはその用を全く永久に失ったもの
⑦ 1上肢を手関節以上で失い、かつ、1下肢を足関節以上で失ったかまたはその用を全く永久に失ったもの
⑧1上肢の用を全く永久に失い、かつ、1下肢を足関節以上で失ったもの

(一般団信/ワイド団信 被保険者のしおり クレディ・アグリコル生命保険株式会社 参照)

 

参考までに・・・

脳梗塞で半身麻痺になっても、もう半身が正常に動き食事などが自力で行える場合は、”高度障害状態”とはみなされませんので、結構ハードルが高い場合がありますね。

埼玉りそな銀行の団信のオプションとして『団信革命』があります。3大疾病(がん・急性心筋梗塞・脳卒中)や所定の状態になった場合にローン残高0円になる保障ですが、ここでの「所定の状態」には不慮の事故等で半身が永久に麻痺となった場合が含まれます。

ジャパンネット銀行の団信では、このような特約はなさそうです。

なかなか、細かい部分まで比較することは難しいのですが、金融機関によってこのような違いがあるので、どのような保障を重視するのか比較が必要ですね。

 

 

『がん50%保障団信』

一般団信(・死亡したとき・所定の高度障害状態になったとき・余命6か月以内と判断されたとき(リビング・ニーズ特約))に加えて、「・所定の悪性新生物(がん)と診断確定されたとき」ローン残高の50%が保障されます。

がんと診断された時点での保障ですから、その後、仕事に復帰したり完治したからといって保証額が減額されることはありません。

なお、上皮内がんや悪性黒色腫以外の皮膚がんは保証対象の悪性新生物には該当しません。

 

この団信を選択する場合は、ローン金利が0.1%上乗せとなります。

2020年5月時点での変動金利の場合は、0.399%+0.1%で0.499%となります。

 

ちなみに、借入額4,000万円、返済期間35年の場合で比較すると、0.399%では月々返済額102,059円、0.499%では103,817円で+1,758円となります。

後述の「がん100%保障団信」では、0.2%の金利上乗せで+3,535円となるので、がんは心配だけど月々の返済はあまり増やしたくない方には「がん50%保障団信」が良いかもしれません。

 

がん50%保障団信イメージ

仮に住宅ローンの残高が2,000万円の場合、50%が保障され残り1,000万円の返済となります。

この場合、返済期間は据え置きとなります。(自己資金を利用してローン残高の一部繰り上げ返済をする場合は、期間短縮型と期間は据え置きで月々返済額減額型を選択できますが、がん50%保障では期間短縮を選択できません。)

 

《要確認》

●「がん50%保障団信」は、年齢が51歳以上の方はご利用できません。

「免責期間」:責任開始日(ローン実行日)から90日以内に、がんと診断確定された場合は、保証の対象とはなりません。

・・・余談かもしれませんが、免責期間中に体調が変化してしまった場合、第三者的には直ぐにでも病院に行って診てもらうことを勧めますが、もし自分が。。。と思うと、もう少し待ってから・・・なんて考えてしまうかも...

 

 

『がん100%保障団信』

「がん50%保障団信」と基本的には同じですが、見ての通り、がんと診断確定された時点で、ローン残高が0円となります。

そして、金利上乗せは0.2%となります。

 

また、所定の悪性新生物(がん)と診断された場合、「がん診断給付金」として100万円が保障されます。

その他、上皮内がん/皮膚がんの診断確定された時点で50万円が給付金として保障されます。

 

《要確認》

こちらも、51歳以上の方の利用不可や免責期間90日は同じです。

 

日本では、2人に1人ががんに罹るといわれていることから考えると、がん保障があることは大きな安心ではありますが、別にご自身で加入している生命保険・がん保険があれば、それらの保障内容を確認しで見ることが大切かと思います。

おそらく、生命保険の内容も良く覚えていない方が多いのではないでしょうか?!

私も同じで、自分の入っている保険やその内容を言えと言われても、全部答えられません。

 

 

『11疾病保障団信』

「がん100%保障団信」の内容は引き継がれます。

「がん診断給付金100万円」「上皮内がん/皮膚がん診断給付金50万円」も同様です。

その他に長期入院によるローン残高保障があります。

ローン実行日以降に10種類の生活習慣病を発病し、その疾病の治療を目的とした入院が180日継続(注1)した場合、住宅ローンの残高が0円となります。

【対象となる生活習慣病】
悪性新生物(皮膚のその他の悪性新生物)、上皮内新生物、糖尿病、心疾患、高血圧性疾患、大動脈瘤および解離、脳血管疾患、腎疾患、肝疾患、慢性膵炎

(注1)

ずーっと続けて180日入院するということではありません。この場合は連続180日」と言います。

「継続」とは、対象となる生活習慣病の治療のため入院してから退院後、180日以内に同じ疾病の治療のための入院や前の入院理由となった疾病と医学上重要な関係と保険会社が認めた疾病の治療により再度入院した場合は、前回の入院日数と今回の入院の日数を一つの「継続した入院」とされます。

《「継続180日」の判断イメージ図》

団信、生活習慣病による入院

 

現実には、180日の長期入院とはならないがけがや病気による入院で仕事を休まなくてはならない状況があるかと思いますが、その段階ごとに給付金の保障があります。

【入院一時給付特約 】

一定条件をみたすけがや病気により入院に数が連続して5日となった場合、「入院一時給付金」として10万円が保障されます。

なお、保険期間内(ローン実行日からローン完済日まで)で通算12回まで。また、前の入院開始日から181日目以降に開始された入院が、次の保障対象となります。

【入院日数累計型月次債務返済支援給付特約】

この特約は、入院日数によりローン残高に対する保障ではなく、月々のローン返済分の保障される特約です。

一定条件を満たすけがや病気による入院が連続(注2)して31日となった時に、「初回入院給付金」として次に来る支払約定日のローン返済額が保障されます。

その後、初回入院とは別のけがや病気であっても一定の条件を満たせば、入院日数が継続30日に達した場合、「継続入院給付金」として継続30日に達した日の後に来るローン支払約定日の月額支払額が保障されます。

これは、 継続した入院に対して初回入院給付金1回、継続入院給付金4回の最大5回となります。また、入院の継続が5回続かない場合なども含めて、保険期間内(ローン完済まで)で 通算 し て36回が給付金保障の限度となります。

(注2)

入院日数に対して「連続と継続」が混同しているので注意が必要です。

初回入院は、「連続」なので31日ずっと続けて入院した場合となります。そして、この条件を満たした初回入院があって初めてその後の継続入院に対する給付も保障対象となります。

 

なお、『11疾病保障団信』は、金利上乗せ0.3%です。

前述の比較で、借入額4,000万円、返済期間35年の場合で比較すると、0.399%では月々返済額102,059円に対し、0.3%上乗せの0.699%では月々107,391円となり、+5,332円です。

 

 

『ワイド団信』

保障内容は、「一般団信」と同じです。

以下に該当した場合、ローン残高を保障します。

・死亡したとき
・所定の高度障害状態になったとき
・余命6か月以内と判断されたとき

ワイド団信は、健康上の理由で一般団信にご加入いただけない場合に、審査基準を緩和した保険です。

金利上乗せは、0.3%です。

《要確認》

ワイド団信は、65歳未満の方のご利用可能となります。

 

 

以上、ジャパンネット銀行の団信について概要をご説明しましたが、保険内容はいろいろな条件により変わる可能性がありますので、詳細については保険会社へのお問い合わせください。

クレディ・アグリコル生命保険株式会社
カスタマーサービスセンター
TEL 0120-60-1221
受付時間 月~金曜日 9:00 ~ 17:00(祝休日・年末年始の休日を除く)

 

 

同じネット銀行でも、住信SBIネット銀行などは、またちょっと違った保障をつけていますので、改めて書こうと思っています。出来るだけ、早めに・・・

 

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